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北海道産小豆のひとくち塩ようかんができるまで前炊き・本炊き小豆を計量・洗浄して水と一緒に釜に入れ、約30分炊きます(前炊き・写真A)。渋みやえぐみが皮から溶け出した湯を捨て、新たな水で再度約60分炊きます(本炊き・B)。小豆にしっかり熱を通し、ふっくらと炊き上げます。ABふるい・さらし炊き上がった小豆を細かく砕きながら中身と皮を分け、高速で回転する目の細かいふるいにかけて中身だけを取り出します(写真C)。皮が取り除かれた小豆を水と一緒に水槽に投入(D)。水にさらして30分ほど置くと生あんのもとになる組織が沈殿するので、不純物が混ざった上澄みを除きます。このさらし工程をもう一度行い、しっかり不純物を取り除くことで、あんの風味と滑らかさが決まります。CDべにはるかのひとくちようかん沖縄県産黒糖を使ったひとくちわらびもちこちらも人気!時間をかけて水分を飛ばすというのも、これだけ技術が進歩してもようかん作りは手間がかかるから。同社も多くの工程を機械化していますが、小豆の性質上、炊く工程とあんを練る工程は効率化が難しく、どうしても時間がかかるそうです。「小豆は非常に硬くて火が通りにくいので、しっかり炊き上げるには大量の水と強い火力が必要です」と説明するのは、製造担当の介さん。「また、あんを練るのに時間がかかるのは、離水(あんから水分が分離する現象)を防ぐため。加熱しながら満遍なく混ぜ合わせることで、生あんと砂糖をしっかり結合させるのが大事です。かといって練り過ぎると風味が落ちてしまうので、熱の通り具合を見極めるのに神経を使います」鳥とば羽陽ようすけ脱水・あん練り沈殿した成分を圧搾機にかけ水分を抜くと、砂糖を加える前の「生あん」が完成(写真E)。釜に砂糖・生あん・寒天液・塩を順に入れながら加熱・混合し、60分以上かけて滑らかに練り上げます(F)。EGHFじゅうてん填・包装・充検品・箱詰めちょうど良いタイミングまで練り上げたようかんを個包装に充填し(写真G)、冷却トンネルと金属検出機を通した後、10個ずつトレーに並べ、包装します(H)。包装直後はまだ温かく軟らかいのですが、自然に冷えて固まります。再び金属検出機と重量チェッカーを通し、検品しながら箱詰めして出荷します。今回ご紹介した商品はこちら!北海道産小豆のひとくち塩ようかん宅配:5月3回に取り扱う予定です衛生管理や機械のメンテナンスも徹底。「安心して食べていただけるものを提供することが大前提。そこをクリアした上で、おいしさを目指しています」思った以上に反響がありびっくりしているという渡邊さんは、「塩ようかんは夏に売れるイメージがありましたが、冬もたくさん食べていただきうれしいです。姉が山登りに行ったときも、友人がようかんを持ってきたと聞きました。この商品をきっかけに、もっと多くの人に和菓子のおいしさを知ってもらえれば」と期待を寄せます。普段のおやつとして、手軽にエネルギー補給できる携行食として、丁寧に作られた日本の味をいかがですか?03